こんにちは。習志野駅から徒歩20秒の予防歯科、ウィステリアデンタルケアです。
虫歯治療として銀歯は主流ですが、一度治療したからといって永続的な機能性を持つわけではありません。実際に虫歯の治療で銀歯を入れたけど、食事中やガムを噛んでいるときなどに銀歯がとれてしまったという経験がある人も多いのではないでしょうか?
今回の記事では、銀歯がとれてしまう原因や、とれてしまった場合の対処法について解説していきます。
■銀歯がとれてしまうのはなぜ?
銀歯がとれてしまうという事態はそう頻繁に起こることではありませんが、銀歯で治療をしていれば
誰でも直面する可能性があります。ではなぜ、一度しっかり取り付けたはずの銀歯がとれてしまうのでしょうか?
①強い力が加わることで変形してしまうから
歯ぎしりや食いしばり、無意識のうちの噛みしめなどの癖は想像以上に歯に大きな力が加わります。
歯の位置によっては、100kgに近い力が加わるといわれているほどです。100kgといわれても具体的な負荷が想像できないかもしれませんが、4〜5人向けの家庭用冷蔵庫が大体100kg前後にあたります。これほどの力が継続的かつ頻繁にかかれば、強度の高い金属といえど当然変形してしまうリスクがあります。些細な変形でも金属と歯の間にくっついている場所がなくなると、食べ物などが引っかかり、銀歯がとれてしまうというわけです。
②熱によって変形してしまうから
虫歯は金属製ですが、金属は温度によって体積が変化する特性を持ちます。お口の中はいろいろな飲食物を入れたりするため、温度差が激しかったり温度の変化が頻繁に起こります。暖かいごはんを食べて冷えたドリンクを飲んで、という行為は多くの方が日常的に行なっていると思いますが、銀歯はこの温度差に弱く、時間をかけて伸縮してしまいます。銀歯装着後1〜2年ほど経過すると歯と銀歯の間に隙間が生じ、くっつく場所がなくなって食べ物が引っかかりやすくなり、とれてしまいます。
■これはやめて!銀歯がとれてしまった場合のNG行為
もしも銀歯がとれてしまっても下記のような行為は避けましょう。
・銀歯を捨ててしまう
とれてしまった銀歯は問題がなければそのまま再利用できます。再利用できる場合は治療費用も安く済みますが、捨ててしまうと型取りからまた行う必要があります。銀歯がとれてしまった際は捨てないようにしてください。
・患部を指や舌で触ってしまう
銀歯がとれてしまうと違和感があり指や舌で触りたくなってしまうかもしれませんが、とてもデリケートな状態なので、むやみに刺激しないように注意してください。食事をする際も、銀歯がとれた歯で噛むのは避けるようにしましょう。
・自分でつけようとする
とれた銀歯を接着剤で自分でつけてしまう人も稀にいますが、これは絶対にNGです。自分で行うと何が原因でとれてしまったのか判断ができないことや、精密につけることができないからです。向きや位置が少しでもずれていると、その歯だけでなく反対の歯にも負担をかけることになったり、顎への負担が起きる、虫歯が進行するなど、良いことはありません。また、銀歯をとりつける行為は歯科医師免許を持っている人だけが許されている行為です。自分で対処するのは避けて、必ず歯科医院に行ってつけてもらいましょう。
■銀歯がとれてしまった場合の対処方法
銀歯がとれてしまったら、まずはとれた銀歯をジッパー付きの保存袋などでなくさないように保管しましょう。当日中に歯科医院に行くのが望ましいですが、難しい場合は歯科医院にいけるまでお口の中は清潔に保つように歯磨きとうがいは徹底してください。しかし、とれてしまった場所を歯磨きで刺激しすぎるとしみたり痛みが生じる可能性があるので、軽くやさしい力で磨くか、マウスウォッシュを使用してうがいで済ませましょう。また、再利用できる可能性があるとも説明しましたが、再利用できるかどうかは歯科医院の判断によりますので、個人差があることは覚えておきましょう。
■銀歯は二次虫歯にも要注意
①②どちらのケースでも、銀歯と歯の間に生じた隙間に細菌が入り込んで虫歯ができてしまうため、二次虫歯にも注意する必要があります。小さい虫歯でも一度できてしまうと隙間はどんどん広がってしまいますし、それによって銀歯もより外れやすくなってしまうということもあります。特に銀歯で治療した歯に対しては「治療したから虫歯ではないだろう」と甘く考えて、長い時間放置してしまうケースも少なくありません。銀歯で治療した場所でも虫歯になる可能性があるということはしっかり理解しておきましょう。
■まとめ
虫歯になってしまっても治療方法はたくさんあり、改善することはできますが元の健康な歯には戻りません。「ダメになったら治療すればいい」と考えるのではなく、「虫歯にならないように予防していこう」という予防歯科の意識を大切にしていきましょう。
毎日のセルフケアに加えて、歯科医院でのプロフェッショナルケアも取り入れて予防効果を高めていきましょう。
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