こんにちは。習志野駅から徒歩20秒の予防歯科、ウィステリアデンタルケアです。
2020年の東京オリンピックに向けて進められていることとして、今注目されているもの1つが、タバコ対策の「分煙」です。
近年受動喫煙による病気のリスクの研究が進んできました。
その中でも肺がんは受動喫煙により1.3倍にリスクが高まることはメディアで取り上げられることも多く、認知されてきています。
他にも受動喫煙は、心筋梗塞・脳卒中や小児では小児喘息・乳幼児突然死症候群にも関係性が深いと言われています。
お口の中も受動喫煙と深く関連していることがあります。
それは、、、
「子どもの虫歯」です。
今回はまだあまり知られていない、受動喫煙と子どもの虫歯について興味深い研究があったのでまとめました。
虫歯のでき方
まず虫歯のでき方についておさらいしていきましょう。
虫歯は細菌感染症です。
虫歯菌が歯の表面で繁殖することで引き起こされます。
虫歯ができやすくなる要因としては、歯の性質が弱かったり、ショ糖を頻繁に多く摂ったり、唾液が少なかったり、虫歯菌が多かったり、というのが上げられます。
詳しくはこちらの記事を御覧ください。
→虫歯ゼロに!ママ知っ得。赤ちゃんから大人まで虫歯予防の決定法
受動喫煙と子どもの虫歯の驚くべき関連性
ここから本題に入っていきます。
親の喫煙と子どもの虫歯に関する9つの研究がされていて、どの研究でも受動喫煙により子どもの虫歯の数は上がっており、そのリスクは乳歯にいたっては1.2倍から3.5倍高くなると結果が出ています。
家族の吸うたばこの煙にさらされた子供は、家族に喫煙者がいない子供に比べて、3歳までに虫歯になる可能性が2倍になったとの研究結果を、京都大の川上浩司教授と田中司朗准教授らのチームが23日までに、英医学誌BMJに発表した。
妊娠中の喫煙と子どもの虫歯の関係
妊娠中の喫煙も関係性が高く、喫煙者としていなかった人の子どもは虫歯のリスクが1.5倍違うという研究結果もあり、生まれる前からタバコの影響が強く出るということがわかっています。
2015年九州沖縄Child Health Study 田中ら
子どもの前では吸わない人と子どもの虫歯の関係
子どもの前では吸わないようにしているよ。という気を使っている方もいるかもしれませんが、そういった方も要注意。
子どもの前で喫煙していなくても禁煙者に比べ1.46倍子どもの虫歯のリスクが上がるという研究結果が出ています。
両親の喫煙と子どもの虫歯の関係
受動喫煙は頻度が上がるほど虫歯のリスクが上がります。
父親のみ喫煙者の場合禁煙者に比べ1.52倍
両親共に喫煙者の場合2.25倍
子どもの虫歯のリスクが高くなるという研究があります。
タバコの煙と虫歯の成り立ち
受動喫煙と虫歯の関係は未だ十分には解明されていません。
しかし、わかってきたことも段々と増えてきました。その一部をまとめます。
細菌への影響
タバコの煙により血液中のビタミンCが減り、体の免疫力が下がり虫歯菌が増殖しやすくなります。
受動喫煙のある子どもはない子どもに比べ虫歯菌が多いという研究もあります。
歯の性質への影響
タバコの煙に含まれる「カドミウム・鉛・ニコチン」は歯が作られる時期に取り込まれると歯の結晶化を阻害し、将来生えてきた歯が弱くなってしまうと言われています。
唾液への影響
タバコの煙に含まれる「カドミウム」は唾液を作る細胞に取り込まれるとその機能を阻害し、唾液の量と質を悪くしてしまうという性質があると言われています。
健康への意識
これは蛇足かもしれませんが、
タバコを吸っている人は吸っていない人に比べて健康に対する意識が低い可能性が言われており、子どもへ与える間食多さが影響しているのではないかとも言われています。
その他お口の中へのタバコの煙の影響
受動喫煙をしている子どもは歯ぐきが黒ずむメラニン色素沈着になりやすいと言われています。
ニコッと笑った笑顔で見える歯ぐきが黒ずんでいると気になっていまいますよね。
また、妊娠中のタバコの煙は唇顎口蓋裂という生まれつき唇や上あごがピッタリとくっつかず亀裂がある子どもが生まれる可能性と因果関係があると言われています。
まとめ
子どもは自分の意思でタバコの煙を避けることはできません。
子どもを授かった親と家族そしてタバコを吸う全ての人に、子どもの成長発育と歯の健康にタバコの煙が深く関係しているということを知っていてもらいたいですね。
今回は受動喫煙と子どもの虫歯のことについて知識が増えたことで、あなたのデンタルIQが上がりましたね。
デンタルIQを上げて素敵な笑顔と健康を手に入れましょう。
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